2021年
7月
14日
|
18:10
Europe/Amsterdam

ケガを防ぐ正しいランニングフォームの重要性

読書時間: 4 分

ランニングは、体を動かすことで得られる健康上のメリットを実感できる、身近な運動の代表格です。

ランニングは多くの人にとって比較的簡単にできる運動ですが、正しいフォームやテクニックを使わずに走ってしまうと、あらゆる負傷で痛みや不調、消耗に至る可能性があります。幸いなことに、正しいテクニックを身につけることで、ダメージのリスクを大幅に減らし、楽しくトレーニングを続けることができます。

では、ランニングの正しいテクニックとは?

街中をちょっと走るにしても、大きなイベントに向けて長距離トレーニングをするにしても、テクニックがすべてです。研究によると、ランニングによる負傷の大きな要因は、テクニックの不足だということです。1 痛みやけがのリスクを最小限に抑えつつ、運動による健康効果を得るためのランニングのコツをご紹介します。

前方を見る

目線は前に向けましょう。自分の足元を見たくなるかも知れませんが、30m〜60mくらい先の地面を見るようにして下さい。そうすることで、首の後ろや肩の筋肉にかかる負担を避けることができるだけでなく、前方の状況を確認しながらより安全に走ることができます。

オーバーストライドを避ける

ランニングにも「やりすぎ」はあります。走る時の歩幅に着目してみましょう。脚の長さや柔軟性は人それぞれです。他の人に合わせようとせずに、自分に合った歩幅を見つけて下さい。足が胴体より前に出すぎず、胴体と一直線につながった状態で下りてゆき、足が地面に着いたときに膝が足首の真上で曲がるのが理想的です。足首が膝より前に出ている場合は、オーバーストライドになっています。

肩の力を抜いて姿勢を保つ

良い姿勢は良いフォームにつながります。これは、机に向かっていても、車に乗っていても、走っていても言えることです。姿勢が悪いと肩が前に丸まって体が硬くなってしまいます。良い姿勢を保つには、意識と実践を組み合わせる必要があります。時々、自分の立ち姿をチェックしてみましょう。胸を開き、肩を後ろに回して力を抜き、腕は体の前ではなく横に自然に下ろして、まっすぐに立っていることができるでしょうか。肩や背中、首の緊張は、腕の動きに影響を及ぼします。足は主に移動を担いますが、腕の動きはバランス、リズム、パワーに必要です。腕と足を連動させ、軽いジョギングでは小さめに、歩幅を広げる場合は大きめに、と動作を使い分けるようにしましょう。

体幹と臀部の筋肉を鍛える

体幹と臀部の筋肉は、体幹、骨盤、腰を安定させる上で重要な役割を果たします。これらの筋肉群が弱いと、パフォーマンスが低下するだけでなく、様々なけがの原因になることがあります。良いランナーになるためには、スクワット、ランジ、ヒップレイズなどを定期的に行って、体幹と臀部の筋肉を強化する必要があります。

呼吸をコントロールする

呼吸の方法はランニングのレベルを問わず重要です。練習すればすぐに身につきますし、体が丈夫になればなるほど簡単になります。呼気と吸気の比率は、運動の強度に応じて変化します。最初は少し不自然に感じるかもしれませんが、口で呼吸をすると、より多くの酸素を体内に取り込み、筋肉に素早く燃料を供給することができます。また、横隔膜呼吸と呼ばれる、より深い呼吸をすることも大切です。お腹に深く空気を入れるようにして、より多くの空気を取り込みましょう。

ランニングシューズについて…

正しいフォームとテクニックを身につけることは大切ですが、適切なランニングシューズを履くこともまた重要です。ランニングは関節にかかる負担が大きいため、ほんの少しのバランスの乱れが全身のバランスの崩れにつながります。癖のない「ニュートラル」な走りができるランナーは幸運です。それは、足が自然に正しいポジションに収まるため、けがをしにくいからです。しかしながら、ほとんどの人は「オーバープロネーション」か「アンダープロネーション」のどちらかになっていて、足に負傷を生じやすい傾向にあることが研究で明らかになっています。オーバーの人は足を少し内側に向けて、まるで綱渡りをしているかのように走ります。一方、アンダーの人はその逆で、足を少し外側に向けて走ります。 2 自分がどちらのタイプかは、靴底のすり減り方を見れば分かるかも知れません。靴底が内側からすり減っている場合はオーバープロネーション、外側からすり減っている場合はアンダープロネーションの可能性があります。

専門的な話になりそうだからと心配する必要はありません。ランニング用品の優良店では、個人個人の足をチェックし、動き方を見て、バランスの崩れを調整できる適切なランニングシューズを探してもらえます。ファッション優先で最新のブランドを選ぶのではなく、専門家のアドバイスを受けながら、体をしっかり守ってくれるシューズを選びましょう。きっと、足が喜んでくれるはずです。

  1. https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-199214050-00004 []
  2. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4392721/ []

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