2024年
4月
24日
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13:00
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チョコレートよりヘルシー?ローカカオの気になる健康効果

読書時間: 3 分

チョコレートが大好き、でも加工食品であることや糖分が気になる・・・そんな方はローカカオを試してみるのがよいかも知れません。名前のよく似たココアとの違いもご説明します。

 

ローカカオとは

ローカカオはココアのヘルシー版と言ってもよいかも知れません。ローカカオは加工されていない生のカカオ豆から作られるチョコレートのような風味のスーパーフードで、低温圧搾法で製造されるため本来の栄養素が損なわれていません。発酵、乾燥したカカオ豆を小さく砕いて外皮を取り除いたものをカカオニブと呼びます。それから油分(カカオバター)を抽出する際、低温圧搾法でカカオ豆に含まれる酵素を生きたまま保つように作られたのがローカカオです。 一方、ココアは高温で焙煎し何段階もの加工を経ているため、多くの栄養素が失われています。また、大量の砂糖が加えられていることもあります。

カカオの歴史

カカオの木(学名 Theobroma cacao)は中南米原産で、早くも紀元前600年には古代マヤ人によって栽培され、その種が食されていました。 1 カカオ豆はかつては通貨として利用されていたことすらあり、王族のごちそうとして供されたり、戦いの後に報奨として戦士に与えられたりと大変貴重なものでした。

新世界がこれらの古代文明を植民地化し始めたとき、彼らの口に合うよう、苦味を抑えるための砂糖やスパイスが加えられるようになりました。長年にわたり、カカオやチョコレートは高級品でしたが、産業革命により蒸気を動力とする機械が登場し、生産が容易になったため大衆に手の届くものになったのです。

カカオの健康効果

カカオ豆にはマグネシウム、カルシウム、鉄、亜鉛、銅、カリウム、マンガンなど、多くの必須ミネラルが含まれています。これらの栄養素を特に多く含むローカカオには様々な健康効果があります。

心臓に良いカカオ

研究によると、ローカカオに含まれるフラボノイド類の生物活性が心血管疾患のリスクを下げるということです。2

フラボノイド類は抗酸化作用のある植物性化合物です。これらが心臓への血液の循環を良くして、血圧を下げ、炎症を抑え、血液をサラサラにすると考えられています。

カカオで気分をアップ

カカオは体だけでなく心の健康にも良い食べ物です。カカオには脳内で作られる化合物で気分をポジティブにすることで知られるフェニルエチルアミン(PEA)や、セロトニンを作るためのアミノ酸であるトリプトファンが含まれています。カカオを食べると脳内のセロトニンのレベルが上がるため、天然の抗うつ剤として作用し幸福感を高めるのです。 3

お肌もみずみずしく艶やかに

カカオのようにフラバノールが豊富な食品は、肌への血行を良くし、肌の水分量を増やし、日焼けによるダメージから肌を守ることができるという研究結果が出ています。 4 また、スキンケア製品の多くにココアバターが配合されていますが、これはカカオ豆から抽出されるもので、必須脂肪酸とフィトステロールが豊富に含まれており、肌の弾力性を回復させ、肌の状態を改善することが分かっています。

ローカカオの食べ方

ローカカオの摂取方法は、食生活や味の好みに合わせて選ぶことができます。チョコレートよりも苦みが強く、それほど甘くないのですが、味が似ていることは確かです。チョコレートが食べたくなった時にスムージーやデザートにローカカオを加えてみましょう。甘さが欲しいときは自然な甘味料としてハチミツやフルーツを足すことができます。ローカカオで温かい飲み物を作るのも人気です。

ローカカオを使っておいしくヘルシーなおやつを

一番簡単な食べ方はスムージーに入れることです。バナナとアーモンドミルクに小さじ数杯のローカカオを入れてスムージーにすれば、おいしい朝食の出来上がり。プレーンヨーグルトに混ぜるのもよいでしょう。お湯や牛乳(または牛乳の代替品)に溶いてハチミツを加えればホットチョコレートの代わりにもなります。

  1. https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/B9780983079125500050 []
  2. https://www.liebertpub.com/doi/abs/10.1089/109662000416276?journalCode=jmf []
  3. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24915358/ []
  4. https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-981-15-1761-7_21 []

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