2023年
12月
20日
|
13:26
Europe/Amsterdam

幸せに寄せる期待を見直して希望と喜びを得る方法

読書時間: 2 分

次に手に入れる何かが幸せをもたらしてくれる、と待ち望むその陰で、知らず知らずのうちに喜びを得る機会を失っていませんか。

期待したことが逆に失敗を招く場合もあります。幸せについて再考することで、より多くの喜びを得ることができるよう、ガイダンスをまとめました。

_________が手に入れば…

_________が見つかったら…

_________さえできたなら

もしも______________________________だっら…

…そうすれば、自分は幸せになれるはず。

そんな風に思い込んだことはありませんか。意識的であろうとなかろうと、現代社会においては良くある考え方です。もっとお金を稼ぎたい、もっと大きな家を買いたい、完璧な体を手に入れたい、トップレベルの地位を得たい、といった望みは、一層の努力をする励みになります。問題は、達成したときに幸福を生み出すのか、それとも不満や苦しみを増大させるだけなのか、です。

イェール大学のウェルビーイングの科学コースによると、私たちの心は誤った願望、適応、予測をして、実際には存在しないところに幸福を求める悪循環に陥ることがあるそうです。

望むものを間違えていませんか

何かの必要性を説くコマーシャル、買い物を促すウェブサイト、他の人たちが何をしているかを見せつけるソーシャルメディア、乗るべき流行など、幸せのためと訴えかけてくる情報は巷にあふれています。

ところがこういった情報に誘導されて、真に自分を幸せにする何かを脳が誤解してしまうことはよくあります。そして、しばしば「大きいことは良いことだ」「高価なものは優れている」「良いものをより多く手に入れることが幸福につながる」という考え方に騙されるのです。

順応による変化

慣れが生じるのは当然のことです。新しいスケジュールをこなすにしても、環境の変化に適応するにしても、新しい物事の目新しさはやがて薄れるものです。

例えば、新しい車を買うことに胸を踊らせ、手に入れた瞬間に幸せが訪れたとしても、時間とともに新車特有のにおいは消えてゆき、タイヤの交換が必要になったり、走行距離が増して消耗し始めたりします。そうなると、かつて新車がもたらしてくれた新鮮な刺激は感じられなくなります。ここに至って、新車のもたらす幸せが過大評価されていたことに気づくでしょう。

ハーバード大学の心理学者で『明日の幸せを科学する』の著者であるダニエル・ギルバートは、「すばらしいことは、初めて起こったときは特にすばらしく感じられるが、そのすばらしさは繰り返されるうちに薄れていく」と述べています。

誤った予測をしていませんか

たったひとつの結果にとらわれるあまり、他の可能性が遠のいて、間違った予測をしてしまうことが多々あります。

仕事でミスをしたらクビになる、A評価の成績を出さないと良い仕事には就けない、ある年齢までに真に愛し合える人が見つからなければ、一生縁がない、といった風に考えてしまうかも知れません。このような思考はしばしば破局視と呼ばれます。

仕事で成功するには昇進するしかない、GPAが4.0あればいい仕事に就ける、幸せになるにはある程度の年齢までに結婚する必要がある、といった考え方も同様です。

もし、望むことを間違えている、あるいは順応を終えている、誤った予測をしていると自分の心に思い当たる節があっても、現代においてはむしろ、ごく普通のことだと受け止めてよいでしょう。

次のステップとして、幸福感を引き上げる2つの行動習慣を学んで下さい。

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