2024年
1月
3日
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18:06
Europe/Amsterdam

迷走神経を刺激する5つの方法

読書時間: 3 分

あらゆる身体機能を調整し、健康全般を促進するために、迷走神経を刺激してみませんか。自律神経系の一種である迷走神経は、心拍数、消化、呼吸数など、体内の多くの不随意活動をコントロールする重要な神経です。

迷走神経を刺激して、健康に寄与する働きを促すための方法をいくつかご紹介します。

冷感で刺激する

低温にさらされると、体のストレス反応が活性化され、心拍の変動や迷走神経の緊張亢進など、多くの生理的変化が起こります。

初心者はまず、冷たい水を顔にかけることから始めてみましょう。冷水シャワーを浴びたり、水風呂や氷風呂に体を浸したりすると、刺激の強度が上がります。このような刺激によって、心拍数が下がり、血管が収縮し、より重要な臓器に優先的に血流を向けるといった生存メカニズムが働くと考えられています。

冷たい水に浸かりたくない場合は、寒いときに散歩に出たり、氷を素手で持ったりするとよいでしょう。

マッサージ

身体の特定の部位を優しく圧迫すると、迷走神経の知覚線維が活性化します。迷走神経は、脳幹から首、胸、そして腹部へと枝分かれしています。

首の横と後ろ、耳の下と後ろを、指先で円を描くように優しくさすりましょう。顎のラインに沿って耳まで、そして喉まで前後にさするマッサージも迷走神経に働きかけます。

また、腹部を優しく撫でて腸をリラックスさせると、消化に関わる迷走神経を刺激することができます。

呼吸法を利用する

呼吸法は、迷走神経を刺激し、リラクゼーションを促す方法として効果的なことで広く知られています。副交感神経系を活性化し、迷走神経を働かせる呼吸法を取り入れましょう。

横隔膜呼吸(腹式呼吸)は、胸ではなく横隔膜を意識する深呼吸です。楽な姿勢で座って、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。肺に空気を満たしつつ、お腹を膨らませていきます。息を吐くときは、吸ったときよりもゆっくりとしたペースで、口から吐きます。長く息を吐くことが迷走神経への刺激につながります。

試しに、4-7-8呼吸法をやってみましょう。これは、4つ数えながら息を吸い、息を止めて7つ数え、8つ数えながら息を吐くというものです。

もうひとつ、共鳴呼吸はいかがでしょうか。これは、身体の自然なリズムに同調することで迷走神経の活動を高めると考えられています。5つ数えながら息を吸い、6つ数えながら息を吐く、このサイクルを数回繰り返して下さい。

笑う

ユーモアに触れ、心から笑うことは、迷走神経の働きを活発にし、多種多様な生理的・心理的効果をもたらします。気分が明るくなる、ストレスが軽減される、幸福感につながる、といったポジティブな要素が迷走神経を間接的に刺激するのです。

ひとしきり笑って心拍数と血圧が一時的に上昇した後、リラックスした状態になることも知られています。このような反応にも、迷走神経と副交感神経系の活性化が関与していると考えられています。また、笑うとリズミカルな呼吸になりますが、そのパターンは迷走神経を刺激する呼吸法に似ています。

重要なのは、自然に心から笑うことです。無理やり笑っても、作り笑いをしても、同じような生理学的効果は得られません。

口腔刺激

迷走神経は、のど、舌、口まわりの様々な筋肉に枝分かれしているので、口腔に刺激を与えると迷走神経が働きます。

例えば、水でうがいをすると、迷走神経とつながっている喉の奥の筋肉を刺激することができます。また、歌やハミングも、使う筋肉を通じて迷走神経の活性化に寄与します。瞑想やヨガで行われるタイプのハミングは、特に効果的だそうです。

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