2024年
1月
17日
|
13:28
Europe/Amsterdam

バイオアベイラビリティとは

読書時間: 3 分

サプリメントで栄養補給する際にバイオアベイラビリティが重要な理由をご存知ですか。

サプリメントについて探求していると、遅かれ早かれ「バイオアベイラビリティ」という言葉に遭遇することになるでしょう。馴染みにくい言葉に聞こえますが、実はサプリメントが効果的かどうか判断するにあたって、大きな鍵となる要素なのです。

多くの科学用語と同じように、もっと噛み砕いた言い方に変えた方が分かりやすくなるかも知れません。

日本語にすると生物学的利用能、つまり、ある物質(サプリメントの成分でも医薬品でも)が生体内に吸収され利用できるようになる効率のことです。1

サプリメントに関連してなぜこれが重要なのかというと、サプリメントの主成分(ビタミン、ミネラル、酵素、ハーブなど)が体に効率良く吸収されれば、それだけより早く、より多くの効力が得られるからです。

サプリメントは通常、カプセルやタブレットの形状になったものを経口摂取します。飲み込んだサプリメントは食品と同じように体内で消化されて消化管を進み、腸壁を通過して血流に入ります。その後、体内の栄養GPSとも言えるようなすばらしい仕組みによって、送るべきところへ成分が運ばれていきます。ここまで来てようやく、栄養は本来のメリットのために働くことができるのです。ですから、迅速かつ効果的に作用すればそれだけ、私たちにとって望ましいと言えます。厳密に言うとサプリメントによっては成分が完全に体内に吸収されず、期待したような効果が得られないものがあります。

ひとつ意識しておきたいのは、サプリメントのメーカーは、バイオアベイラビリティを最適化した商品であると主張することが多いという点です。しかし、それは単純な話ではありません。サプリメントそのものだけでなく、個人の体という2つめの要素も考慮に入れる必要があります。

サプリメントに関して言えば、サプリメントの形態と溶けるまでにかかる時間、必要不可欠な成分がどれだけ早く作用するか、原材料の質と配合などが重要なポイントとなります。成分によっては他の栄養素と組み合わせた方が吸収効率が良くなることも計算されているべきでしょう。例えば、カルシウムのサプリメントにはビタミンDが配合されているものがありますが、それはビタミンDがカルシウムの吸収効率を高めるからです。2

考慮すべきもう一つの要素は、あなた自身です。人の体には個人差があり、一人ひとりが異なります。そのため、どんなに体内での利用効率に優れたサプリメントであっても、摂取する本人に起因する様々な条件に左右されます。

年齢、性別、全身の健康状態、消化器系の状態(適切なサプリメントでサポート可能)、摂取の時間帯、胃が空か満腹かどうかなど、実にたくさんの変数が要因となるのです。

さらに成長期の子どもたちや高齢者、妊婦さんなど、ライフステージによっても必要な栄養素がそれぞれに異なるだけでなく、サプリメントの吸収効率も変わってきます。

もちろん、気になることがあるなら、サプリメントのメーカーに問い合わせてみるとよいでしょう。消費者から聞かれるまでもなく、製品のバイオアベイラビリティを積極的にアピールしているメーカーを選ぶことも一案です。また、ネットで少し調べれば、最適な栄養素の組み合わせがいくつか分かります。

科学の裏付け以前に、常識ありきです。サプリメントに含まれるよい成分を素早く吸収できれば、健康やエネルギー水準に迅速な変化がもたらされます。少し時間をかけてバイオアベイラビリティがどのように機能するかを理解し、確かな情報に基づいて自分に合った組み合わせを選択しましょう。

  1. https://www.sciencedirect.com/topics/pharmacology-toxicology-and-pharmaceutical-science/bioavailability []
  2. https://www.nof.org/patients/treatment/calciumvitamin-d/ []

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